あのさぁ、タコ社長はどう思うよ?

あのさぁ、タコ社長はどう思うよ?現状を維持するための苦痛が、変化に伴う痛みを超えたとき、人はシブシブだけれど動き始める。

5月末、サーバーが爆発した。

全てが遮断され、俺は身動きが取れなくなった。陸の孤島とはこのことかと思った。

海外にあるその大手ホスティング業者とは、契約してから早6年たつのだけれど、今まで大きな問題はなかった。

誰かが俺のアカウントのクレジットカード情報を勝手に変更してしまったり、問い合わせしてもなかなか返事がこなかったりといった、どこでもよくあるような問題は経験したけれど、その間もサーバーはグイン、グインと音を立てて働いてくれていた。

ありがたかった。

それが全て止まった、ある日突然に。

などと書くと、とても大げさだ。でもやっぱさ、インターネットで仕事をする場合、サーバーが動かんと商売にならんので、大げさにも書きたくなるぜ。

俺などはまだ被害が少ないほうだけれど、サーバーをドンっ!と丸ごと借りて、そのスペース少しずつ何百人、何千人という人々に又貸しするビジネスを営む人たちは、きっと凄く困惑したことと思う。

俺にもそれなりに不都合が生じた。メールの遅配、そしてホームページが表示されたり、されなかったり...(それは今も続いているのだけれど)

「やった!メールが届くようになった。ギョっ!またホームページが落ちてる!」とモニターを睨みつけながら手間取るサーバーの復旧活動に一喜一憂していても仕方がないので、他の業者への移転も検討し始めたその頃、一通のメールが飛び込んできた、2日遅れで。

今回の爆発で迷惑をかけたね。つきましては、来月の費用を無料にすると同時に、追加注文は10%オフにします。それから、12月まで他社に移転しないでいてくれたら、12月分も無料にします。ぜひこのチャンスをお見逃しなく!

君ならどうしただろう。

俺は、「そんなこと言っても、サーバーがちゃんと動かないならお宅と契約していても意味ないじゃん!今すぐ他社に行くぜ!!!」と、ハヤブサのようなスピードで6年間の蜜月に終止符を打つ、という行動にはでなかった。

移転に伴う苦痛(作業)が、現状維持の痛みを上回ったのである。

いやマジで、サーバーを丸ごと引越しするのはそれくらい大変なんだ。他の仕事もおかげさまで忙しいし、1週間ほど経過した時点で、なんとなく、問題は解決に向かっている雰囲気だったしね。

そして俺はとどまった。爆発したと思っていたサーバーも、実はサーバーが単体で爆発したのではなく、何千というサーバー群を管理するビルが爆発したと判明し、吹っ飛んだ機器の復旧とともに、俺のサーバーも少しずつ復活した。

が、数日後には俺の借りているサーバーが異常にゆったりしたスピードで動くようになり、ホームページがまともに表示されない頻度が増えてきた。爆発事件との関連は不明だが、問題は日に日に大きくなっていった。

こんなとき君ならどうするか。

俺は同一業者内でのサーバー移転をすることにした。ちょうど、ポッドキャストやビデオへのアクセスが増えており、今までのサーバーの性能では、確かに物足りないぜ!と感じ始めていたので、ちょうど良い機会じゃないか。

早速以下の内容で問い合わせをしてみた。

  • 今回の爆発後、サーバーの調子が悪いのでアップグレードしたいと思う
  • つきましては、契約は1ヶ月ごとなのだけれども、途中で現在のサーバーをキャンセルして、より性能の良い、そして費用ももちろん高いサーバーに引継ぎの形でアップグレードすることは可能か
  • 質問の主旨は、契約期間中に発生する費用の2重払いは免除してくれますか?というところです

程なくして返事が返ってきた。アップグレード御衣。どのタイプをご希望ですか?返事をもらい次第手続きします、とのこと。主旨に対する言及がないのはどういうことか。

2度、3度と問い合わせをし、その都度、サーバーの性能と、新しいサーバに関する支払い方法の説明が戻ってくる...

俺はパソを見つめながら、いかりや長介になった。

駄目だこりゃ。

4回目、そして最後の質問は聞き方を変えてみた。今まで、「御社の別のサーバーにアップグレードしたい」旨を軸に質問していたが、今回は「他社に移行する前に念のため確認したいのだけれど...」と聞いてみた。「他社に移行したい...」それが、いかりや長介に変身した俺の本当の気持ちだった。

返事はすぐに届いた。

「すでに月の中旬に差し掛かっているので、キャンセルや返金処理はできない。どのサーバーか決まりましたか?」という内容を読みながら、俺はフーテンの寅さんこと、車寅次郎に変身した。

それを言っちゃぁお終いよ~

オンライン、オフライン、どちらのビジネスであっても、成功するためにはお客さんを喜ばせなければならない。

売り上げはお客さんの投票用紙であり、売れないビジネスは、お客さんに喜ばれていない、つまりお客さんは他社に投票している、ということなのだ。

俺がこの業者の立場だったらどうするか。

  • 今回の爆発で影響を受けた人たちには無条件でスペシャルな対応をする(売り込みに力を入れる代わりに、少なくとも数ヶ月~半年は状況を聞いたり、場合によっては割引や無料サービスも提供する)長年利用している顧客であれば特にその度合いを高める。
  • サポートは、セールストークで何度もやり取りを強いる前に、何よりもお客さんの質問に直球で返答する。お客さんの時間を無駄にしないこともサービスだ。
  • 「12月まで移転しなければ無料にします。このチャンスをお見逃しなく!」、という特典は単なる鎮痛剤であり、痛みの根源を消す特効薬にはなりえない。それがビルの爆発でも、商品の誤発送でも、自分の手違いでお客さんに損害が発生した場合は、セールストークや売り込みメルマガを送信する前に、問題解決に最善を尽くす。

ビジネスにとってお客さんは「頭痛の種」ではなく、「友人」であるべきだと思う。少なくとも、頭痛扱いされた業者に俺たちは愛着は感じない。

現状を維持するための苦痛が、変化に伴う痛みを超えたとき、人はシブシブだけれど動き始める

やっぱり俺はさぁ、お客さんがシブシブ利用するビジネスよりも、好きで好きで、スキップなんかしながら来てくれるようなビジネスに、なりたいよなぁ~、そお思わない?なぁ、聞いてんの、タコ社長!?

と猛暑の中を、俺は共産圏の軍隊か?!という風味の動作で、本日のウォーキングのお勤めをしながら、つぶやいた。

皆さん、お盆はいかがおすごしですか?
僕は元気にやっています。

清水勇二


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